皮膚免疫チームは、加齢マウスや疾患モデル動物、そして自己免疫性水疱症患者さんの検体を用いて、皮膚における免疫寛容の破綻機序の解明に取り組んでいます。また、水疱性類天疱瘡における自己反応性Tリンパ球や好酸球の病原性の解明や、薬剤誘発性類天疱瘡の病態解明の研究も行っています。自己免疫性水疱症外来をプラットフォームとした各種臨床研究も行っています。そのほか、円形脱毛症や尋常性白斑の研究を、基礎との共同研究で行っています。メンバーは、村松 憲(留学中)、伊東孝政(留学中)、葭本倫大、椎谷千尋、鄭 淼です。自己免疫性水疱症患者さんの診療に貢献できる成果を、そして自己免疫疾患の病態解明に迫る成果を目指して日々研究を続けています。
2016年以降の主な研究成果
- 制御性T細胞欠損マウスにおけるガンマデルタT細胞の免疫抑制能の解明 (Ujiie H et al. J Immunol 2016)
- BP230単独陽性の水疱性類天疱瘡(BP)と認知症の関連 (Zheng M, Ujiie H et al. Br J Dermatol 2018)
- 非炎症型DPP-4阻害薬関連BPにおけるHLA-DQB1*03:01の同定 (Ujiie H et al. J Invest Dermatol 2018)
- BPにおけるIVIG療法の効果の検証 (Sasaoka T, Ujiie H et al. J Invest Dermatol 2018)
- 制御性T細胞機能不全によるBP自己抗体自然産生の発見 (Muramatsu K, Ujiie H et al. J Allergy Clin Immunol 2018)
- CLEIA法で検出できない自己抗体の性質の解明 (Mai Y, Ujiie H et al. Br J Dermatol 2019)
- BP230単独陽性BPのIgGサブクラスの解析 (Zheng M, Ujiie H et al. J Eur Acad Dermatol Venereol 2019)
- BPマウスモデルを用いたエピトープ拡大現象の解明 (Ujiie H et al. Front Immunol 2019)
- 天疱瘡再発例の臨床的特徴の解析 (Ujiie I, Ujiie H et al. Br J Dermatol 2019)
- 類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む)診療ガイドライン (Ujiie H et al. J Dermatol 2019)
- BPにおける制御性T細胞サブセットの解析 (Muramatsu K, Ujiie H et al. J Dermatol Sci 2020)
- BPの予後の解析 (Ujiie I, Ujiie H et al. J Dermatol 2021)